ふじたなおゆきの議〜日々是感動〜

手をあげる人間と外で見ている人間 どっちになりたいですか?

小学6年生になったころ、

僕は背が高かった。

運動もそれなりにできたし、

勉強もそれなりにできた。

僕は人気者、、、そう自分では思っていた。

 

6年生になるとすぐ、

生徒会長を決めることになった。

全校生徒1000人の代表。

 

僕はまわりの友人たちが、

「なお、立候補しろよ。」

と薦めてくるので

いい気になって立候補したんだ。

 

僕は結構人気もあるし、

当選するだろうなって、

勝手に思っていた。

 

体育館に、4年生以上が集まる。

恐らく500人くらいだった。

そこで、対立候補の松本クンと、

舞台の上に立ち、

自分が生徒会長になったら

どんなにすばらしい小学校になるかを演説する。

 

何を僕が話したかは、

覚えていない。

ただ、一生懸命、緊張しながら、話した。

 

地味な松本クンに対して、

僕は派手だったし、

友達も多かった。

圧勝。

そう思っていた。

 

そして、その場で、みんなが投票する。

 

結果。

 

松本クン 450票

ふじたなおゆき 50票

 

僕の信じられないくらいの大惨敗だった。

 

自分のクラスのやつらでさえ、

僕にいれないやつもいた。

 

とてもじゃないくらい、

僕はひどい人気のなさを露呈した。

 

悔しいという気持ちはなかった。

 

ただ、ただ、恥ずかしかった。

 

次の日、学校に行くのがいやだった。

学校中のひとが、

「あぁぁぁ、あれが、人気が全然ないくせに

立候補した馬鹿なやつだよ。」

って僕のことを後ろ指さしている気がして、

僕は顔を隠すような気持ちで、

校内を歩いた。

 

恐らく、いや、もちろん、

誰も、そんな目で僕を見てはいなかったと思う。

だけど、

僕は、そんな風に感じたんだ。

 

みんなが僕を笑っている。

みんなが僕を馬鹿にしている。

 

世界中で一番、みじめでかっこ悪いのは、

この僕だって感じていた。

 

それを察してか、

友達もあまり声を僕にかけることはなかった。

 

松本クンの笑顔が、

僕の脳裡にやきついて離れなくなってきた。

 

あの日、体育館で、集計し、

大惨敗した日、

僕の人生でも結構な屈辱を味わった日だったと思う。

 

僕は人気がない。

僕はリーダに向かない。

生徒会長に立候補するに値しない

たいしたことない人物だ。

 

それが、11歳の僕にドーンとのしかかってきたおもいだ。

誰にも会いたくない。

誰にも声をかけて欲しくない。

学校行きたくない。

 

僕は結構傷つきやすい。

 

この日は相当深い傷を負った。

 

選挙の次の日、

家に帰ると、

母が声をかけてきた。

 

実は、立候補したこと、

母には言っていなかった。

恐らく、母は近所のお友達から、

僕が大惨敗した話を聞いていたのだろう。

 

僕に声をかけてきたんだ。

「あんた立候補したんだって?」

「うん」

「すごいねそれは。」

「????」

「だって二人しか立候補しなかったんだろ?」

「うん」

「いいかい

なおゆき、

人間には、2種類しかいないんだ。

自分で手をあげ、

チャレンジする人間。

誰かに手をあげさせ見ている人間。

自分で手をあげるには

とっても勇気がいる。

笑われるかもしれないし、

馬鹿にされるかもしれない。

でも、手をあげて、

チャレンジする人間がいるんだよ。

そういう人間が

大人になったとき、

強い人間になれる。

他人の意見に負けず、

自分の意見を言える人間になるんだ。

人間には2種類いる。

自分で手を上げて、

チャレンジする人間と、

誰かに手をあげさせ、

遠くから見ている人間だ。

ナオユキ?」

「うん」

「お前は手をあげたんだよね?」

「うん」

「学校全体で2人しか手をあげなかったのに、

お前はあげたんだよね?」

「うん」

「それ以上すごいことはないよ。

お前を誇りに思うよ。

学校全体でたった二人しかいない

勇気のある息子を持って、

お前を誇りに思うよ。

大丈夫。

仏様がお前のいいようにしてくれるから。

大丈夫。

あんたは私の子だよ。

だから大丈夫。

みんな分かっている。

お前が勇気を持っていることを分かっているよ。

なおゆきは必ず認められるよ。

だって学校で一番勇気のある男なんだからね。」

 

 

僕は母ちゃんが僕に伝えようとしたこと、

多分、そのとき正確には分からなかったと思う。

ただ、

母ちゃんの言葉を聞いているうちに、

不思議に自信を持つことができた。

 

まだまだ恥ずかしいけど、

不思議に勇気を持つことができた。

人生最悪の日だと思ったその日が、

徐々に、最悪を脱しつつあった。

 

チャレンジすること、

手を上げること、

立ちあがること、

どれも僕の苦手なものだった。

だけど、

僕は今、

それをできる人間が好きだ。

それができる人間に憧れる。

そういう人間になりたい。

 

もしかしたら、馬鹿にされるかもしれない。

もしかしたら、笑われるかもしれない。

それでも、僕は、手をあげて立ちあがる人間になりたい。

 

きっとそのときの母の言葉が、

心のどこかに残っているのだろう。

 

僕はなんと、

それだけ大差で負け、

辱めをうけた日から半年後、

実は懲りずに、もう一度、

後期の生徒会長に立候補したんだ。

(うちの小学校は前期と後期で生徒会長を変えていた。)

学級委員にさえ立候補なんてしないタイプだった僕が、

今度は自分の意思で立候補したんだ。

誰に言われたわけでもなく、

立候補したんだ。

担任の大塚先生は、

前期の大敗を知っているだけに、

いったん立候補を辞めるようにアドバイスをくれた。

だけど、僕は、手をあげたんだ。

手をあげること。

チャレンジすること。

それがかっこいいって母ちゃんの言葉、

それが意味が分からなかったようで、

実は僕の心に届いていたんだなって思う。

 

そうじゃなかったら、

あそこで立候補なんてできやしなかった。

 

僕はもう一度手をあげたんだ。

 

 

 

 

 

 

そして、

 

 

 

 

 

 

 

僕は生徒会長になった。

 

 

 

 

その日から、30年近い歳月が過ぎようとしている。

しかし、僕の記憶では、

母は生徒会長に当選したことについては

ひとことも僕に声をかけていないと思う。

それが僕の母ちゃんのスタイルなんだね。

 

どんなに恥ずかしい今があったって、

どんなにうまくいかない今があったって、

いいんだよ。

そんなこと。

ねぇ、このブログを見ているみんなに言いたい。

 

今かっこ悪いことなんて関係ないよ。

 

本当にカッコ悪いのは、倒れてしまうことではない。

 

倒れてしまった自分を信じることができず、

本当は人間は何度だって立ちあがれるのに、

そのまま倒れたままになっていることがかっこ悪いんだよ。

 

失敗がかっこ悪いんじゃない。

失敗したまま諦めるのがかっこ悪いんだ。

 

ひとは何度だってやり直せる。

何度だってチャレンジできるんだ。

 

今までどんなにダサくたっていいさ。

もう一度、

今日、

今、仕切りなおそうぜ。

 

さぁ、今日がスタートラインだ。

一緒に小さな一歩を踏み出そうぜ。

僕やります!って大きな声で手をあげようぜ。

それが僕らの生き方じゃないか。

俺が母ちゃんに教わった生き方じゃないか。

 

人生は面白い!!!

 

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